第13回分子科学討論会2019 名古屋

会長メッセージ

分子科学討論会は、分子に関わる1600名を越える様々な分野の研究者、教育者、知識人を会員とする、私ども分子科学会が主催する最大の行事です。毎年、開催地の実行委員会が個性を出しながら主体的に運営していますが、今年は2009年に第3回分子科学討論会が行われて以来10年ぶりに、名古屋地区において名古屋大学、分子科学研究所、名古屋工業大学によって開催されることとなりました。この討論会の参加者は最近では分子科学会会員と非会員をあわせて1000人を超え、最も新しい研究成果が報告されるとともに、それに関する大変活発な議論が行われます。また、多くの関連企業・協賛会員による企業展示が併設され、分子科学とその関連技術の多面的な最新情報を一度に得ることができます。さらには多くの若手研究者や学生諸君が積極的に参加しており、若手の登竜門や人材育成の重要な場ともなっています。

 分子科学は、分子の構造や性質、反応性を深く理解し、遠く星間に漂う分子から地球上の生命活動に至るまで、分子が関わるありとあらゆる現象を解明して、それを基にさらに新たな分子さえも生み出す科学であり、自然科学の様々な分野を貫く基幹学問であると同時に、私たちの日常に深く根ざしています。このような分子科学の最前線を肌で感じることができる分子科学討論会名古屋大会に、是非ともご参加ください。

2019年2月
分子科学会第7期会長 田原 太平