気相におけるアルギニンのコンフォメーション変化に関する理論的研究
金沢大理
○西香織,斎藤大明,長尾秀実,西川清
Abstract
アミノ酸は水溶液中において双性イオンの形で存在するのに対し、気相中においては中性分子として存在すると考えられている。しかし、アルギニンに関する気相中の実験では、中性あるいは双性イオンのどちらの形で存在するかが明らかに示されておらず、理論的研究による議論の余地がある。本研究では、分子動力学法と分子軌道法の2つの手段を用いて、アルギニンのコンフォメーション変化に関するダイナミクスについて研究した。
It is commonly thought that amino acids exist in a neutral configuration in the gas phase. However, the favorable configuration of arginine is inconclusive in the gas-phase experiments. We investigate the configuration of gaseous arginine and its solvation dynamics using molecular dynamics and ab initio calculations