p-アミノフェノール-N2,CO錯体の分子間相互作用と幾何構造−溶媒分子は置換基と芳香環上のどちらに結合するか−
九大院理・分子研
○釘崎瞳，森寛敏，井口佳哉，西信之，迫田憲治，大橋和彦，関谷博
Abstract
p-アミノフェノール-N2,CO錯体の電子スペクトルと赤外スペクトルを測定し、錯体の分子間相互作用と幾何構造について調査した。p-アミノフェノール-CO錯体においては、水酸基とCOの水素結合相互作用が優先するが、N2錯体においては、芳香環とのファンデルワールス相互作用が優先することが明らかになった。この構造の違いは、COとN2の電気四重極モーメントの大きさの違いによる。
The electronic and infrared spectra of p-aminophenol-N2, CO complexes have been measured to investigate the effects of intermolecular interaction on the stable geometry of the complex. It has been shown that two complexes have very different geometry.