当研究室では電子と原子核の波動関数を同時に決定できるNO+MO法を提案してきており、また電子励起および振動励起波動関数を同時に求めることのできる方法を開発してきた。本研究では、多くの振動モードを有する分子に対して、その振動状態を精度よく計算できるようにNO+MO法を改良した。特にこれまで考慮していなかった多核励起の効果を取り込むようにした。この方法をいくつかの多原子分子に適用してその精度を確認するとともに、得られた振動励起波動関数を解析することで新たな知見を得た。

We have developed a simultaneous determination method of nuclear and electronic wave functions without Born-Oppenheimer approximation, as referred NO+MO theory. We have also applied the NO+MO theory to vibrational and electronic excited states. In this presentation, we investigate the reliability of the present method and analyze the vibrational excited wave function.