アニリン誘導体の励起状態プロトン解離反応に及ぼすメタ,パラ位の置換基効果
群大工
○塩原悟,田島創,飛田成史
Abstract
我々は,水溶液中において基底状態でプロトン付加したアニリンは,光励起状態において約60psでプロトン解離を起こすことを報告した。すでに,励起状態プロトン解離反応は,分子内電荷移動性及びプロトン受容体となる水の構造に強く依存することが示唆されている。本研究では,アニリンのメタまたはパラ位に電子供与性・電子吸引性の置換基を導入することで,励起状態電子構造の変化がプロトン解離反応に及ぼす効果について検討した。
We have reported that protonated aniline undergoes the proton dissociation reaction within ~60ps upon 266nm femtosecond laser pulse excitation. In the present study, substituent effects on the proton dissociation rate of aniline derivatives were investigated by using m- or p- methoxyaniline and m- or p- cyanoaniline.