92932489.532

電場変調赤外分光法による溶媒和構造の研究:アセトニトリル/四塩化炭素混合溶媒中のp-ニトロアニリン


東大院理

○重藤真介,平松弘嗣,浜口宏夫



Abstract


溶媒和構造の研究は溶液のマクロな物性や化学反応性を理解するうえで重要である。p-ニトロアニリンはアセトニトリルと四塩化炭素の混合溶媒中で、異なる2つの溶媒和構造をとっていると考えられている。今回、電場変調赤外分光法を用いた測定を行い、得られたスペクトルを解析することで、個々の溶媒和構造の双極子モーメントの大きさを見積もることができた。また、分子軌道計算との比較も行いながら、それぞれの溶媒和構造について考察する。

It has been found that there are two distinct forms of p-nitroaniline(pNA) in acetonitrile/CCl4 mixed solvents. In order to obtain structural information of these solvated species,we measured infrared electroabsorption spectra of pNA in the mixed solvents. We estimate separately the dipole moments of the two different forms of pNA and examine their structures.