ブロマニル結晶の温度および圧力誘起相転移
福岡大理
○野見山倫太郎,秦慎司,仁部芳則,島田廣子
Abstract
p-ベンゾキノンハロゲン誘導体結晶の温度及び圧力誘起相転移に関する研究の一貫として、ブロマニル結晶について研究を行った。測定温度および圧力(圧媒体としてヌジョール)の範囲内では、相転移は観測されなかった。圧媒体としてアルコールを用いると、加圧とともにラマンスペクトルに構造変化が見られた。これはブロマニルとアルコールの相互作用のためであると考えられる。高圧下で起こる相互作用についても考察する。
Temperature- and pressure-induced phase transitions of bromanil crystal were studied. No phase transitions were observed at 77K-300K(1atm) and under 1atm-5GPa(298Kinliquidparaffin). Raman spectral structure changed with increasing pressure in alcohols as pressure medium. It may be due to interaction between bromanil and alcohols.