金属−ケイ素クラスターの生成過程の観測(2)
産総研・筑波大・JRCAT-ATP・JRCAT-産総研
○根岸昭博,苅谷直毅,菅原孝一,日浦英文,金山敏彦,新井一郎
Abstract
金属原子を複数個含む金属ケイ素クラスターはこれまでほとんど見つかっていなかった。我々は、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析法を用いた観測から、ニオブクラスターのケイ素化反応によりニオブ原子を複数個含む金属ケイ素クラスターが容易に生成することを見いだした。今回タングステンクラスターのケイ素化反応を取り上げ、その速度定数および飽和ケイ素原子数を測定し、生成したケイ素化クラスターの構造を推察した。
The reactions of tungsten cluster cations Wx+ (x=1-7) with silane have been studied using an FTICR mass spectrometer. Tungsten silicide clusters (WxSiyHz+) were observed as reaction products. Stable structures of the silicide clusters were discussed from the saturation values of y.