塩化ベンジルのクロロメチル基内部回転運動
東工大院理工
○松本龍,鈴木正,市村禎二郎
Abstract
塩化ベンジル分子の基底状態および電子励起状態ではクロロメチル基の回転による低波数のモードが存在することが示唆されている。超音速ジェット条件下で測定した共鳴多光子イオン化スペクトルではこの内部回転によるバンドがオリジン付近に観測された。分子軌道計算の結果と合わせてこの回転運動のポテンシャルについて考察する。また、塩化ベンジル分子の誘導体についても同様の測定を検討している。
Resonance enhanced two-photon ionization spectra of benzyl chloride in a supersonic jet were measured. Some low frequency bands were observed above the origin band. The low-frequency bands were tentatively assigned to internal rotation of chloromethyl group. The potential energy curve of internal rotation will be discussed with the MO calculation.