BEDT-TTFとマンガン一次元鎖錯体からなる新規電荷移動塩の構造、磁性および伝導物性
都立大院理・東大院新領域
○金濱良,吉野優子,石井知彦,真鍋敏夫,宮坂等,杉浦健一,山下正廣,西川浩之,池本勲,岸田英夫,松崎弘之,岡本博
Abstract
BEDT-TTF分子からなる伝導層とハロゲン架橋一次元マンガン錯体からなる磁性層が、共存した新規電荷移動塩の構造、磁性および伝導物性を報告する。伝導層は、BEDT-TTF分子が二次元的なパッキング構造を形成しており、低温まで金属的伝導性を示す。一方、磁性層のマンガン間には、ハロゲンを介した反強磁性相互作用が働いていることが示唆される結果が得られた。
We report on new organic-inorganic hybridized molecular compounds, in which the charge transfer salt consists of the metallic conducting columns of BEDT-TTF and magnetic antiferromagnetic 1-D network containing Mn(II) ions bridged by halogen ligand.