ab initio MOによるTi(1-x)MxO2(M=Co,Ni,Fe)クラスターモデルの電子状態
金沢大理
○加藤信彦,遠藤一央
Abstract
二酸化チタンは材料物質として各種分野の用途(塗料,プラスチック,化学繊維,光触媒,電子材料など)に用いられており,その物理的化学的性質に関して多くの研究がなされている。最近,遷移金属をdopeした二酸化チタンフィルムが室温で強磁性を示すことが見出され,新しい磁気材料の素材として注目されている。本研究では二酸化チタンのクラスターモデルを考え,コバルト,ニッケル,鉄などの遷移金属を置換したときの構造を分子軌道計算し,その電子状態から分光特性や磁気的特性などを議論する。
Until now a few investigators indicated that transition metal-doped titanium dioxide shows ferromagnetic property to be able to use it as magnetooptical materials. In the present study,we will calculate the electronic states of Ti(1-x)MxO2(M=Co,Ni,Fe,) cluster model by ab initio MO method and discuss its spectroscopic and magnetic properties.