非カノニカル分子軌道を用いたSAC/SAC-CIエネルギーの解析的微分法
京大院工
○豊田和男,石田真弓,江原正博,中辻博
Abstract
一重項から七重項までの多様な基底および励起状態をとりあつかえるSAC/SAC-CI法は、二次摂動エネルギーにもとづいた二電子励起演算子の選択を行うことによって、精度をよく保ったままで対角化の次元を大幅に小さくできる。選択を行った場合、全エネルギー微分は軌道の決定条件に依存するので、これを微分して得られる方程式を解く必要がある。今回我々は、電子相関の取り込みに有利な局在化軌道などの非カノニカル分子軌道を基底とするSAC/SAC-CI法の解析的微分法を開発し、代表的な分子の基底および励起状態における構造最適化に応用した。
We have developped analyticalgradients for SAC/SAC-CI method in non-canonical molecular orbital basis. Computational cost of SAC/SAC-CI method can be reduced by perturbation selection of doubles. Coupled-perturbed equations derived from the non-canonical conditions of molecular orbitals are solved to evaluate the analyticalgradients.