メチルアセチレンおよびアレンとCNラジカルとの反応に関する理論的研究
立教大理
○長村吉洋
Abstract
CNラジカルの反応性は非常に高く、アセチレンやエチレンのような不飽和炭化水素に対してエネルギ障壁のない発熱反応になっている。このことは、星間空間での分子形成反応に寄与していることが示されている。本研究では、星間空間に存在するメチルアセチレンとCNラジカルとの反応についてそのポテンシャルエネルギー面を量子化学計算によって調べ、どのような生成物が可能であるのかについて、最近の交差分子線の実験結果と比較する。また、メチルアセチレンの異性体であるアレンとの反応についても調べた結果、いずれの反応も共通のアリルラジカル中間体を生成する経路が存在することがわかった。
We have studied the potential energy surfaces of the neutral-neutral reactions of CN radical with methyacetylene and allene by using density functional method. The reaction products of these reactions are compared with the results of therecent molecular beam experiments