93013252.019

アト秒量子波束エンジニアリング---強レーザー場での量子位相制御を目指して


東北大多元研

○大森賢治,中村美香,千葉寿,奥西みさき,佐藤幸紀



Abstract


ペタワット/cm2(ペタ=1015)領域の強いレ−ザ−電場中におかれた原子や分子は100eVを超す軟X線を放射することが知られており、そのパルス幅は100アト秒のオ−ダ−であることが近年分かって来た。我々は最近、10ペタワットの赤外レーザー場中に置かれた希ガス原子や窒素分子あるいは酸素分子の光電子スペクトルを測定し、アト秒X線パルス発生に関連すると思われる高エネルギー成分を観測した。さらに放出電子の空間異方性から、X線放射と電子緩和の競合に関する情報を得た。量子位相干渉に基づくこれらの強レーザー場プロセスの制御について検討する。

We have measured the photoelectron spectra of rare-gas atoms and simple molecules in the 10PW/cm2 laser field in IR region and observed high-energy-electron ejection which might compete with the attosecond X-ray pulse generation. Coherent control of those intense-laser processes will be discussed