92917857.393

クーロン爆発イメージングによる「動的」鏡像体の識別


都立大院理

○西出龍弘,北村友和,城丸春夫,阿知波洋次,小林信夫



Abstract


CDは平衡構造ではTd対称性を持っているが、結合距離や結合角が0点振動により変化するため、各瞬間においてはTd対称性が崩れ、すべての結合が非等価になっている。従って瞬間的な結合距離が短い順に番号をつけることで、このような「動的」鏡像体を区別することができる。本研究では多価イオン衝突によるクーロン爆発を利用してCD4の実空間イメージを得、この動的な鏡像体の右巻き、左巻きが容易に識別できることを示した。

To demonstrate feasibility of the Coulomb explosion imaging method for the study of enantiomers, "dynamic" chirality of CD4 molecule, which is induced by zero point vibration, was visualized. The experimentally obtained images of one "optical" isomer were plainly distinguishable from the other isomer.