92833157.215

針状吸着分子を利用した非接触原子間力顕微鏡(NC-AFM)探針の形状評価


神奈川科学技術アカデミー

笹原亮,上塚洋,石橋孝章,○大西洋



Abstract


非接触原子間力顕微鏡(NC-AFM)は力学的相互作用に基づいた単一分子分析のツールとして発展しつつある。演者らは、二酸化チタン(110)表面に孤立して吸着させた針状分子(HC三CCOO)をNC-AFMで観察した。連続体探針-探針先端原子クラスター-吸着分子-連続体基板間にファンデアワールス引力を仮定して実測の顕微鏡画像を再現するようシミュレーションを実行した。探針先端に突出した単原子が存在することが、ファンデアワールス力による単一分子分析に必要な条件であると結論した。

Noncontact atomic force microscopy (NC-AFM) is a rapidly developing method for single-molecule characterization regardless of the conductivity of samples. The NC-AFM topography of a needle-like molecule (propiolate: HCCCOO) isolated on the TiO2(110) surface was experimentally determined and theoretically reproduced to evaluate the atom-scale structure of the probing tip apex.