ランタニウム金属内包フラーレンのパルスESR測定
分子研・総研大
○加藤立久,大窪清吾
Abstract
HPLC分取法でフラーレンケージの炭素数や構造対称性の異なる色々なランタニウム金属内包フラーレン異性体を分離・精製した。金属イオンを1個内包するフラーレンはすべてESR検出可能なラジカルであり、異性体によってESRパラメータの多様性がある。炭素数82と80のケージを持つ異性体が電子スピンエコー検出で深い変調ビート信号を示すことを見いだした。ケージ構造対称性との関連を含め、変調ビートの由来を考察した。
Enormous variety of electron spin resonance (ESR) spectra of lamthanum metallofullerenes was obtained in terms of g factor, hyperfine coupling constant, and line width. The isomers having 80 and 82 carbon atoms exhibited a deep electron spin echo envelope modulation(ESEEM). The origin of the ESEEM will be discussed.