MgB2の超伝導性発現メカニズムに関する理論的研究-量子化学的アプローチ
九大有基研・京大院工
○近藤正一,吉澤一成
Abstract
今年初めに、二ホウ化マグネシウム(MgB2)で転移温度39Kで超伝導になることが報告されて以来、この物質について様々な研究が行われてきた。それらによれば、この超伝導物質の超伝導性発現のメカニズムは従来のフォノンを介したものでほぼ一致している。そこで、我々は振電相互作用の観点からこの種の超伝導体においてどのような振動が超伝導性発現において重要な役割を果たすかについて、クラスターモデルを用いて理論的に考察した。
Early this year , it was reported that magnesium diborate (MgB2) exhibits superconductivity at 39K. Since then , various studies have been done for this compound Theseresultsimplysconventionalphononmediatedmechanism,in this compound. We theoretically investigated which vibrations can play an essential role for the superconductivity using two cluster models.